「お土産でいただいて美味しかったから」
「ビールが苦手でも飲みやすいものはありますか」
店頭でお客様からよくいただく声です。
県内外から足を運んでくださる中で、その約半数がクラフトビールをあまり飲んだことのない方。
クラフトビールの良いところは、なんといっても、香りや味のバリエーションが豊富なことですが、お客様へ合うビールをご案内できる実店舗と違い、オンラインでは一人ひとりへの細かな対応ができていない・・
ということで、まずは大きく分けて「エールとラガー」、この2つのスタイルから紹介していこうと思います!
エールとラガーって?
ビアスタイル=ビールの種類のこと。その数なんと150種類以上!ビールの基本的な原材料は「モルト(麦芽)」「ホップ」「水」「酵母」ですが、
酵母や熟成期間・副原料・製造方法の違いなどで、香りや味わいが大きく変わります。
スタイルは大きく分けて2つ。
「エール」と「ラガー」です。
普段私達が飲んでいるビールは、「エール」か「ラガー」この2種類のどちらかでしょう。
ただし、日本に流通するビールの9割がラガービール。
逆に、「クラフトビール」といえばエールビールが多いです。
その他にも、空気中に浮遊する野生酵母や微生物を利用して発酵、熟成させた「ワイルドエール」という強い酸味や複雑なアロマのビールもあります。
エールとラガーは何がちがう?
①酵母と発酵方法
ビール造りにおける発酵方法は、「上面発酵」「下面発酵」「自然発酵」の3種類。
それぞれ使用する酵母が異なります。
「上面発酵」はエール、「下面発酵」はラガーです。
「上面発酵」
主にエールビールで採用。名前のとおり酵母がビールの表面に浮き上がってくるのが特徴です。
「上面発酵酵母(エール酵母)」を使用。
「下面発酵」
主にラガービールで採用。酵母がビールの下の方に沈澱します。
「下面発酵酵母(ラガー酵母)」を使用。
*自然発酵とは*
空気中に漂う野生酵母や微生物によって発酵します。
ワイルドエールは木樽で熟成させることも多く、木樽に残る酵母でさらに味に複雑味や深味が増し、まるでワインのようにゆっくりと温度変化とともに変わる味わいを楽しんだり、開栓後数日かけて味の変化を楽しむなど、クラフトビールの多様性をさらに感じられる1杯となります。
代表的なものにベルギー地方で造られる「ランビック」があり、特有の酸味と酵母由来の香りが特徴。
②ビールの味
IPA、HAZY、Weizen・・全部エール!
実はラガーが誕生するずっとずっと昔から飲まれていたエールビール。ビアスタイルは150種以上と、歴史が古いだけに種類も多い!
フルーツがたっぷり入った甘いスムージービールや、ホップ特有の柑橘やトロピカルフルーツのような香りが人気のIPAまで、とにかく多彩なキャラクターが魅力です。
アルコール度数も1%未満から大体14%くらいまでと結構幅があります。ちなみに世界一度数の高いビールは驚異の67.5%!!ビールの限界を超えていく・・ブルワーの気迫を感じます。
とりあえず生!はラガー
ラガーとは、ドイツ語で「貯蔵する・熟成する」という意味。低温で醸造するため雑菌繁殖を防ぐことができることから大量生産しやすく、現在世界的に主流のビアスタイルです。
実は日本のスーパーに並ぶビールのほとんどが「ピルスナー」と呼ばれるラガースタイル。雑味のないスッキリとした味わいに、爽快なのどごしが特徴です。
③味わい方や温度
ワインのように味わうエール
発酵時、麦汁の上方に浮かぶ「上面発酵酵母」を使用。エール酵母とも呼ばれます。
高めの発酵温度(15~25℃)で3~6日発酵させたあと、1~2週間熟成。スタイルにもよりますが、エールビールはラガーと比べて短い期間で醸造します。
上面発酵酵母はビールにフルーティーな香りと風味をもたらし、複雑な味わいを生みます。温度があがるにつれ、香りや苦みがはっきりと感じられるためその変化も楽しめるビールです。
代表的なスタイルは「ペールエール」
ペールエールに、さらにホップを大量に加え香りと苦みを強くした「IPA」も人気です。
苦いのはちょっと・・という方には、苦み控えめでフルーティーな「HAZY(NE) IPA」や、フルーツの入ったビールがおすすめ。
「とりあえず生」はラガービール
発酵時下方に沈澱する「下面発酵酵母」を使用。ラガー酵母とも呼ばれます。低めの発酵温度(5~10℃)で7〜10日発酵させたあと、約1ヶ月熟成。
飲み口は軽くスッキリとした味わいで、しっかりと冷やしてゴクゴク飲みたいビール。蒸し暑い日の水分補給や、くせの少ないビールがいいという方におすすめです。
代表的なスタイルに「ピルスナー」があります。
特に今年、長く続いた暑い夏には、IPL(India Pale Lager)やWest Coast Lagerなど、ゴクゴク飲めるけど、クラフトビールらしいホップの香り高さを残したビールも多くリリースされました。
IPAやWest Coast IPAに比べて、のど越し重視のLagerビールの要素をとり入れることで、食事ともペアリングしやすく、軽めのボディと心地よい苦味で飲み疲れしないのが特徴です。
▶YAKINIKU phobia/ ヤキニクフォビア (Totopia)
▶Feeria/ フィーリア (VERTERE )
まとめ
いかがだったでしょうか?
ビールには大きく分けて、ラガーとエールがあります。
ホップが注目されがちですが、酵母によってもその味わいは大きく変わります。
また、ビールによって料理との相性や一番おいしい飲み頃温度も変わる・・。知れば知るほどおもしろい、クラフトビールの魅力。
WITCH CRAFT MARKETでは常時約300種類のビールを取り扱っています。
クラフトビールが初めての方や、ギフトにクラフトビールをご検討中の方は下のリンクを参考にしてみてくださいね!
人気の定番エールビールはこちら
ラガービールはこちら